山梔子の花はいつかと尋ねると 時だよときみ 『くちなし』と
みたいな感じでですね。だいぶ前の作品なんですけども。それを、原稿を描いていればとっくに入稿をしていなければならないという先日に、チャリンコくんを漕いでいる途中に山梔子の花を見かけ、その香りをかいで思い出したのです。そこから、短編が書きたくなり(…) 主人公くんてこういう深いんだか何だかよくわからんことを、いきなりぽつりと言いそうだよなー、というイメージがあるのですが、そんなわけでこの短歌の詠み手は主人公くんな妄想があったのですね。ですから、そこを考えると、いちばん書きたかったのは、主人公くん(十二号くん)の孤独と、傷の深さ、かな。
ちなみに、天導さんが上級に出していたお茶は、無印良品の凍頂烏龍です(笑)こう書くと、ロマンもへったくれも……否、そんなこと言ったら無印さんに失礼ですな。この烏龍茶、黄金色でとてもいい香り。「山梔子の香りがするように思う」とは、ミァハさんの感想そのまんまなんでした。ああまたロマンが(笑) 夏場は少し濃い目に葉っぱを入れて、水出しで飲むのが意外にもオススメです。渋みが少なく、おいしいです。渋〜い烏龍が苦手な人にもよさそうな。
と、2005年の夏コミ用に書き下ろしたSSでした。
手に取ってくださったかた、ありがとうございました。
(20080224 本文・解説UP)