赤褐色のこの空は、まるで錆び付いた胎内だ。
僕たちはそのなかで、生まれ直す時を待っている。
生まれてきたという事実。生まざるを得なかったという現象。
似つつも相反する現実という名の、輪廻にも似た切れない鎖。
始まりはいつも赤褐色の、視力すらも定まらぬ、感情の塊だ。
僕たちは育ち、やがて得るのだ。現実というバロックに触れ。
生まれる前から僕たちは、永遠に焦がれ続けているのだ。
胎内回帰を無限に願う、この矛盾と祈りの声に。
── 始まりの赤 永遠の青 ──
錆び付いた胎内で、生まれ直せるのを待っている。
果たせぬ夢に焦がれてる。バロックに浮かされながら。